Act.2「カオスメダル奪還!?」


カイトとオメガは、カオスメダルを盗んだ犯人を捕まえるということを、寺原に懇願される。

現場付近にいた研究員達の話によると、その犯人の男は裏口に回って

北の方角に逃げていったらしい。

カイトとオメガは急いで裏口に回り、それらしき男が前方にいるのが見えたので、

追いかけているといったところだ。

「しつこいガキだ……」

男がチラッと後ろを振り向くと、左の路地に逃げ込んでいった……

「待て!コノヤロー!」

カイトは追いかけながら叫ぶ。

『……急げ。カイト。見失ったら終わりだぞ』

カイトは少し苦しそうに、

「んなこといってもさあ!オレは人間だぜ? メダロットと違って疲れるの!」

カイトがそうこう言っているうちに、もう路地を回ってしまった。

ラッキーなことに、回った路地の先は、行き止まりになっていた。

「チッ……」

「さあ!諦めてカオスメダルを返せ!」

その男は不気味に笑うと、

「これは我々の計画に必要なんでな、返すわけにはいかん」

『計画……?』

オメガの疑問をよそに、男はメダロットを転送する。

赤い装甲に大きい槌、鋭い爪が特徴的なメダロットだった。

「オーガ型メダロット、『キルヘルオウガ』……

 我らブランク社の新型メダロットだ。こいつに勝てるかな?」

『ブランク社……?』

オメガがそうつぶやくと、男はメダロッチを操作し始めた。

メダロットがロボトルする舞台―――バトルフィールドを展開しようとしているのだ。

バトルフィールドはロボトルの度にランダムに変化するというシステムになっている。

街でロボトルしても必ず「まちなか」になるわけではないのだ。

『バトルフィールド展開シマス……今回ノバトルフィールドハ「しんりん」デス……』

メダロッチの音声とともに球体の仮想空間が広がり―――バトルフィールドが形成された。

「ロボトルで勝って取り戻せってことか!……メダロット、転送ッ!」

メダロッチからオメガが転送されてきた。

『ちょうどいい、このパーツを試すいい機会だ』

『―――ロボトルファイト』

「行くぞオメガ!まずは右腕のライフルで攻撃だ!」

『任せろ!』

開始の合図とともにオメガは右腕のライフルを勢いよく放つ!

ライフルは相手の左腕パーツに命中した。

『ギ……!』

『クリティカル!キルヘルオウガ、左腕パーツダメージ100%。機能停止』

「……ば、ばかな、これほどまでとは聞いてないぞ! くそっ!

 キルヘルオウガ、頭パーツで反撃だ!」

『ガアアッ!』

男はキルヘルオウガの頭パーツのデストロイ攻撃を発射するものの、

オメガはすでに体制を整えており、命中すらしなかった。

『自分でも驚きだ……これが本当にプロトタイプなのか?』

オメガはあまりもの性能に驚き戸惑っている様子だ。

「……いまだ!キルヘルオウガ、右腕で攻撃しろ!」

『ガァッ!!』

男はオメガの隙を見逃さんとばかりにキルヘルオウガをハンマー攻撃に向かわせる!

「オメガ!前だ!避け……」

しかしカイトの指示が間に合わず、 キルヘルオウガが手に持った槌がオメガの頭上に振りかざされる―――!!

『……しまった!』

オメガはとっさに右腕でそれを防ぐ!

『オメガ、右腕パーツダメージ50%』

『ぐうっ!』

オメガは衝撃で少しよろめく。

「ククク、油断しやがって!」

「バカ!戦闘中にボーっとするなよ!」

『すまない、性能に少し驚いてな…… カイト。

 次の指示を頼む』

「よっし!オメガ、頭パーツだ!」

『トライミサイル、発射!』

オメガが放ったミサイルは、

キルヘルオウガの防御体制を見事にすり抜け、 頭パーツに直撃した!

『ギ……ガ……』

キルヘルオウガは崩れ落ち―――……

『キルヘルオウガ、頭パーツダメージ100%。機能停止。機能停止』

ピン、と勢いよくキルヘルオウガの背中からメダルが弾けとんだ。

『勝者、北条カイト』

「うっし!やったぜ!!」

カイトは喜びのあまりかおもわずガッツポーズをとっていた。

「な……嘘だろ……こんなガキに……!」

ショックなのか、顔を手で覆ってしまっている。

「さあ勝ったぞ!おとなしくカオスメダルを渡せっ!」

しかし、男は不気味な笑みを浮かべ、言う。

「……オレはこれを持ち帰らなければならない……

 どんな手を使ってでも……な!」

男は懐から何かを取りだし、それを地面に向かって放り投げた。

すると、辺りがもの凄い煙に包まれた。

「な、なんだ !? 何も見えねえ!」

『……しまった!目くらましか!』

「ふははっ!じゃあな!」

「くっ!待て!!」

カイトは手探りで煙の中を探すが、見つける事ができず……

辺りの煙がおさまるときにはもう、男の姿はなかった……

「くそっ!逃がしちまった……」

カイトは悔しさの所為か、壁に拳をぶつける。

『一度研究所に戻るぞ。このことを報告しなければ……な』

「……ああ」

カイトとオメガは、研究所の方角へと引き返し始めた。




 


―――「ブランク社」とは一体?



Act.2……完

inserted by FC2 system