Act.12「それぞれの戦い―3」
―研究所1F―
ギンザ&ミイネとビーストマスターによる戦闘が始まった!
「いけ!ヴルム!ソリッドソード!」
『了解です!親分!!』
ヴルムが勢い良くジャンプし、ソード攻撃をビーストマスターに叩き込む!
『ビーストマスター、左腕パーツダメージ14%』
『……』
あまり手ごたえがないためか、無反応のようだ。
『やっこさん、やりますねぇ……』
そしてビーストマスターがレーザーを放とうとする!
「コル!転倒を!」
『うん!』
勢いよくビーストマスターはすっころび、行動内容を忘れ、攻撃に失敗した。
「さすがだぜ!ミイネ!」
「早く指示して!次来るわよ!」
「うっしゃ!トンファーをぶちかませ!」
『よっし!いきますぜ!』
ヴルムは助走をつけ、ビーストマスターの左腕めがけトンファー攻撃を仕掛ける!
鋭い金属音が響き渡り、確かな手ごたえが感じられた!
『ギィッ!!』
『クリティカル!ビーストマスター、左腕パーツダメージ86%。機能停止』
「やったぜ!」
「いけそうね!」
しかし、壊したはずの左腕パーツが瞬時に復活してしまった……
「なんだと!?」
ビーストマスターはコルへとミサイルを放つ―――!
『くっ!』
ミサイルの弾速が早いため回避しきれないと踏んだのか、コルは防御に徹した。
ミサイルがコルに命中する!!
『キャッ!』
『コル、左腕パーツダメージ100%。機能停止』
「なんだよこいつ・・・パーツが復活するといい、 攻撃力は半端じゃねえ・・・」
ミイネがとっさに言った。
「……ギンザ、できるだけ時間を稼いで!
タイムアタックで一気に頭パーツを狙ってみる!
頭パーツを破壊しさえすれば……機能停止して復活も何も出来ないはず!」
ギンザは指をパチンと思わず鳴らした。
「そうか!よっしゃ、まかせろ!ヴルム、いけるな?」
『当たり前ですぜ親分!』
「よし、いくぞ!メダフォース、『きどうアップ』!」
メダフォースの効果によりヴルムの機動性が格段に上昇する!
「いっくぜええ!ソードだ!」
ヴルムがビーストマスターに斬撃をぶち当てる!
ギンザはすかさず次の指示を繰り出す!
「もいっぱつ、ソード!!」
『おおおおおおおおっ!!』
掛け声とともに勢いをこめビーストマスターを切り裂いた!
「トンファーだ!たたきこめぇ!!」
『合点承知でさァ!』
そして頭部をトンファーが貫く―――! !
『ガ……!』
『ビーストマスター、左腕、右腕パーツ共にダメージ47%、
頭パーツダメージ38%』
「ちぇ……やっぱつええな……押し切れねえわ」
『ガヲァアアアアアアアアアアアア!!!』
憤怒の声をあげ、ビーストマスターがブレイクをアルファに向けて放ってきた!
アルファは防御体勢をとるが、間に合わない!
『アルファ、右腕パーツダメージ100%。機能停止』
『ぐ……!』
ヴルムはその場に倒れこんでしまう。
ビーストマスターが止めのレーザーを放とうとしたその時―――!
「……きた! ギンザ、十分よ!行くわよ、コル!」
「いよっし!任せた!」
『これで・・・決めます!タイムアタック!!』
コルがタイムアタックをビーストマスターに向けて放つ!!
ビーストマスターが両腕を使い防御しようとするが、立ち上がったヴルムが正面から両腕をおさえこむ!
そして―――……
『あんた、中々強かったですぜ……
でも勝ちは勝ちでさァ……よく憶えておいてくだせぇ。
これがあっしの……あっし達のロボトルでさァ』
ヴルムが寸前で頭をひっこめ、タイムアタックが見事頭パーツを貫いた!
『ギ……ガ……』
『ビーストマスター、頭パーツダメージ62%。機能停止。機能停止。勝者、ギンザ&ミイネ』
「やった……な」
『やりやした……ね』
『勝っちゃった……ね』
「勝っちゃったみたい……ね」
「「や、やったー!」」
二人は同時に声をあげると手をあわせピョンピョン跳ねながら喜んでいる。
しかしすぐにスイッチが切り替わったようにハッと気づき我に返った。
「って、喜んでる場合でもなさそうだぜ!早くカイトの所に戻ろう!」
「そうね!」
二人はカイトのいる2Fへ足を急がせる!
果たしてカイトは無事なのだろうか―――……
Act.12・・・完